作品資料

世界の誕生 / The Birth of the World

ジョアン・ミロ / Joan Miro
1925 · 油彩
作品画像
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ニューヨーク近代美術館:世界の誕生 ↗

概要

Overview
染み、流れ、塗りのむらが広がる地に、線や簡潔な形を置いた大きな絵画で、背景と像が異なる方法で生まれている。
形が完全な物へまとまる前のような状態を保ち、何かが現れ始める感覚と、構成された画面の秩序を併存させる。

造形分析

Formal Analysis

構図

Composition
広い不均一な地の上に少数の形を配置し、密に描き込むのでなく、形と形の距離によって全体の関係をつくる。

空間

Space
染みの濃淡が深さを感じさせても、線や形の置かれ方は同じ奥行きに従わず、地と像の距離が安定しない。

色彩

Color
地の微妙な濃淡に対し、限られた鮮明な色や黒い線が目印となり、曖昧な広がりと明確な部分を対照させる。

形態

Form
単純な丸や線に似た形は対象を連想させるが、完成した人物や風景へ固定されず、組合せによって読みが変わる。

マチエール

Material
下地の状態が一様でないカンヴァスに油彩を用い、絵具の吸込みや広がりの差を画面に残している。

文脈・解釈

Context & Interpretation

文脈

Context
モンロッチで1925年に制作されたニューヨーク近代美術館所蔵作で、二メートルを超える大きなカンヴァスを用いる。
絵具を流したり広げたりする操作と、形を選んで加える操作を併せて扱うことで、制作過程を鑑賞の問題にできる。

解釈上の論点

Interpretive Issues
むらや飛沫があることを全工程が偶然だった証拠にせず、後から置かれた形との関係を分析する。
題名から宇宙の誕生を想像できるとしても、特定の出来事を図解した場面と決め付けない。

受験上の着眼点

Exam Points
地の不規則な変化と明瞭な形を分け、それぞれがどのような制作操作から生まれ得るかを説明する。
描かれた要素の少なさと画面の大きさの関係から、形同士の距離を考える。
草間の反復する面と比較し、均等に増やす方法と少数を離す方法の違いを整理する。