作品資料

作品67E / Work 67E

田中敦子 / Atsuko Tanaka
1967 · ミクストメディア
作品画像
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横浜美術館・作品記録 ↗

概要

Overview
さまざまな色の円を線でつなぎ、円の重なりと線の交錯を画面全体へ広げた絵画である。
円と線という限られた要素を用いながら、色、太さ、大きさの差によって多数の接続関係を生み出している。

造形分析

Formal Analysis

構図

Composition
大小の円が互いに近づき、その間を長短の線が走るため、中心を一つに定めない連結した構成となっている。

空間

Space
円や線の重なりは前後を示すが、統一的な遠近法へまとめず、面上を移動して読む空間を作る。

色彩

Color
赤・青・緑・黄などの色が円の内側や線に置かれ、接する色の違いによって各部分の強さが変わる。

形態

Form
円は単色のまとまりにも重なった輪にもなり、線は輪郭を閉じるだけでなく離れた部分を結ぶ働きを持つ。

マチエール

Material
合成樹脂エナメル塗料をカンヴァスに用いた絵画であり、電球が発光する立体とは材料も時間の条件も異なる。

文脈・解釈

Context & Interpretation

文脈

Context
一九六七年の横浜美術館所蔵作であり、田中が電気を使う作品の後も円と線の関係を絵画で探究した例である。
電気服との関連は重要な比較点だが、本作をそのまま実用的な配線図とみなす必要はない。

解釈上の論点

Interpretive Issues
円を電球、線を配線と対応させる読みだけでは、色の重なりや線幅の差が作る絵画的な関係を十分に説明できない。
多数の要素があることと無秩序であることを区別し、反復される円と変化する接続を併せて検討する。

受験上の着眼点

Exam Points
円の反復に対して線がどのような経路を作るかを説明し、要素と接続の両方を分析する。
電気服の実際の明滅と、本作で色を追う際に生まれる視線の時間を区別する。
草間の反復する突起と比較し、類似した要素を増やす方法と線で結ぶ方法の違いを考える。