作品資料
奥之細道図 / The Narrow Road to the Deep North
与謝蕪村 / Yosa Buson
1778 · 墨・彩色
作品画像
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京都国立博物館:奥之細道図 ↗
概要
Overview
芭蕉の紀行文を書写した文字と旅の場面を描く挿絵を組み合わせた二巻の画巻であり、京都国立博物館の1778年作を扱う。
文章を読む時間と絵を見る時間が交互に現れ、人物や風景の省略された形が、旅の進行に別の速度を与える。
造形分析
Formal Analysis
構図
Composition
文字の連続と挿絵のまとまりが画面に異なる密度を生み、巻を進めると読む箇所と見る箇所が切り替わる。
空間
Space
画巻では全場面を一望するより、開かれた範囲が順に変わるため、場所の移動が鑑賞の動作と結び付く。
色彩
Color
墨の文字と淡い彩色の絵が異なる調子をもち、色を強く塗り重ねないことで線の動きを保っている。
形態
Form
人物の姿勢や風景の要点を少ない線で示し、細部を埋めるよりも、識別に必要な形を選んでいる。
マチエール
Material
紙本淡彩の二巻で、書と絵が同じ支持体に続く。文章を画面の外の説明文と切り離せない点が特徴である。
文脈・解釈
Context & Interpretation
文脈
Context
本作は蕪村が芭蕉の旅の文章を写し、絵を加えたもの。蕪村自身がその旅を現場で記録した画巻とは異なる。
同主題の蕪村作品には別本や屏風形式もあるため、このレコードは京都国立博物館の二巻本に対象を限定する。
解釈上の論点
Interpretive Issues
作品中に文字があることと、その文章をアプリ本文へ転載することは別である。ここでは書と絵の関係を分析対象とする。
挿絵を文章の忠実な図解だけと見ず、形の省略や空白が、読者の想像に何を残すかを考えられる。
受験上の着眼点
Exam Points
巻を進める動作と物語の進行を分け、両者が一致する場合と速度の違う場合を考える。
文字の並びと人物の線を比べ、読む線と形を見る線の二つの経験を整理する。
《最後の晩餐》の一画面に集めた出来事と比較し、場面を順番に開く形式の特徴を説明する。
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