作品資料
ハング・アップ / Hang-Up
エヴァ・ヘス / Eva Hesse
1966 · 彫刻 / ミクストメディア
作品画像
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シカゴ美術館・作品記録 ↗
概要
Overview
絵のない長方形の枠から細長い輪状の部分が大きく前へ突き出し、壁と床の間の空間へ広がる作品である。
枠の内側に画像を見せる代わりに、普通は周辺的な枠とその外へ伸びる線状の物体を主役にしている。
造形分析
Formal Analysis
構図
Composition
壁の長方形と手前へ伸びる長い輪の組み合わせにより、正面の矩形だけでは収まらない構成となっている。
空間
Space
細長い部分は絵の中の奥行きではなく鑑賞者側の実空間に張り出し、壁面からの距離を意識させる。
色彩
Color
塗られた枠と線状部の落ち着いた色調は、鮮やかな色彩効果より輪郭と周囲の空きを目立たせる。
形態
Form
直線で囲う枠とたわむような長い輪が対照を作り、幾何学的な形と不安定に見える形を併存させる。
マチエール
Material
布を巻いた木と、紐を巻いた鋼管にアクリル絵具を用い、硬い芯材と覆う層を組み合わせている。
文脈・解釈
Context & Interpretation
文脈
Context
シカゴ美術館所蔵の一九六六年作で、絵画の枠を彫刻的な構成へ変えたヘスの作品として位置づけられる。
本作は空の額縁をそのまま置いただけではなく、素材を巻き、塗り、空間へ伸ばした複合的な物体である。
解釈上の論点
Interpretive Issues
枠の内側が空であることを作品の欠落とみなすのか、見るべき場所を外側へ移す仕組みと捉えるのかが論点になる。
柔らかく見える輪が鋼管を含むことから、見た目の印象と物理的な構造のずれを考えられる。
受験上の着眼点
Exam Points
枠の内部と枠から飛び出す部分を比較し、中心と周辺の役割が入れ替わる仕組みを説明する。
実空間に張り出す長さが、正面写真だけでは十分に伝わらない理由を考える。
サルセドの壁の凹部と比べ、不在を囲う方法と空の枠から外へ展開する方法を区別する。
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