作品資料

夜警 / The Night Watch

レンブラント・ファン・レイン / Rembrandt van Rijn
1642年 · 油彩
作品画像
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アムステルダム国立美術館作品記録 ↗

概要

Overview
市民自警団の隊員を、静かに並ぶ集合写真のようではなく、合図を受けて動き始める集団として構成した大画面である。
中央の隊長と副官、奥の少女などへ分散した明るさが、多人数の重なりに注目点と動きの順序を与えている。

造形分析

Formal Analysis

構図

Composition
前へ出る中央の二人を軸に、旗、槍、銃の斜線が交差し、整列と雑踏の中間のような運動を作る。

空間

Space
前景の脚や手から奥の門と顔へと重なりが続き、人物の密度の変化によって集団の奥行きを示す。

色彩

Color
暗い衣服の隊長に赤い帯を添え、隣の明るい衣服と対照させることで、近接する二人を見分けやすくする。

形態

Form
差し出す手、曲げた肘、歩く脚がそれぞれ異なる方向を向き、役割の異なる人物を一つの動作へ結び付ける。

マチエール

Material
大きなキャンバス上の油彩は、顔の細部と武器や装飾の輝きを描き分け、遠くからの集団像と近くの観察を両立する。

文脈・解釈

Context & Interpretation

文脈

Context
本作はアムステルダムの市民自警団のための集団肖像であり、フランス・バニング・コック隊長らの部隊を描いている。
夜警という通称だけで夜間の活動と決めず、光の演出と実際の場面の時間帯は別に考える必要がある。

解釈上の論点

Interpretive Issues
明るく描かれることと社会的な主役であることが常に一致するわけではなく、少女の存在はその関係を問い直させる。
現在の画面は後世の裁断を経ており、端の人物配置を制作当初の意図と完全に同じものとして扱うことはできない。

受験上の着眼点

Exam Points
中央二人の衣装と手の位置を手掛かりに、集団の指揮と動作の関係を説明する。
明るい人物を順に追い、均等に並べた集団肖像とは異なる視線の動きを整理する。
最後の晩餐と比較し、反応が横へ広がる集団と手前へ進む集団の構成の違いを考える。