作品資料
マドンナ(1894年版) / Madonna
エドヴァルド・ムンク / Edvard Munch
1894 · 油彩
作品画像
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MUNCH《マドンナ》MM.M.00068 ↗
概要
Overview
目を閉じ、頭を傾けた裸身の女性を、暗い髪と曲線の背景が囲む絵画で、明るい身体と周囲の暗部が強く対照をなす。
頭部の赤い弧と宗教画を連想させる題名が、裸身の描写と重なり、聖性と身体性の関係を一つに定めにくくしている。
造形分析
Formal Analysis
構図
Composition
画面中央の胴体を明るい縦の形として置き、傾く頭と身体の湾曲によって、正面像の左右対称を崩している。
空間
Space
場所を説明する建物や地平線はなく、身体を囲む暗い曲線が、背景を具体的な空間よりも人物に付随する場として見せる。
色彩
Color
肌の明るさ、髪や背景の暗さ、頭部の赤が異なる強さを持ち、顔と胸部へ視線を集める。
形態
Form
頭の傾き、閉じた目、背後へ回る腕の姿勢が、静止した身体の内部に方向の変化をつくっている。
マチエール
Material
カンヴァスに油彩で描かれた1894年の作品であり、同主題の版画に見られる周縁の図像を、この絵画の構成へ混同しない。
文脈・解釈
Context & Interpretation
文脈
Context
MUNCH所蔵の管理番号MM.M.00068に対応する油彩画を対象とし、同題の1894〜1895年作や後年の版画とは分けて記録する。
宗教的な題名と裸身像を結び付けた主題であり、特定の宗教場面を物語る絵として扱う前に、題名と描写の距離を確かめる。
解釈上の論点
Interpretive Issues
閉じた目から一つの心理状態を断定せず、外部への視線を閉ざすことが、鑑賞者との関係をどう変えるかを検討する。
赤い弧を光輪として読む可能性はあるが、題名だけで意味を固定せず、肌や暗い背景との色彩上の関係も見る。
受験上の着眼点
Exam Points
身体の明暗と湾曲する輪郭を手掛かりに、人物が背景から浮かびながら周囲の線と連動する仕組みを説明する。
視線が交わらない肖像的な像として、鑑賞者が一方的に見る立場になることの意味を考える。
セザンヌの《大水浴図》と比較し、裸身が単独で画面を占める場合と、群像として景観へ組み込まれる場合を区別する。
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