作品資料

牛の頭蓋骨:赤、白、青 / Cow's Skull: Red, White, and Blue

ジョージア・オキーフ / Georgia O'Keeffe
1931 · 油彩
作品画像
このサイトでは作品画像を直接掲載していません
著作権と画像利用条件に配慮し、公式・所蔵館などの確認先をご案内します。
メトロポリタン美術館:牛の頭蓋骨 ↗

概要

Overview
牛の頭蓋骨を正面に大きく置き、赤、白、青の背景と組み合わせた作品で、自然物の観察と象徴的な提示が重なる。
骨の空洞や硬い形を具体的に描く一方、周囲の場所を示さないことで、拾われた物を独立した像へ変えている。

造形分析

Formal Analysis

構図

Composition
頭蓋骨を中央に縦に置き、左右へ伸びる角が横方向の広がりを与える。背後の色の区分が正面性を補強する。

空間

Space
骨の陰影と空洞は奥行きを示すが、背景の色帯は地形を説明せず、立体物と平面的な地が対照をなす。

色彩

Color
白い骨に赤と青の色面を合わせ、骨の内部の暗部が大きな色の組合せの中で細かな奥行きをつくる。

形態

Form
角の広がりと頭部の細長い形が十字状の軸を生み、実際の動物の動きよりも静止した物の構造を強調する。

マチエール

Material
油彩・カンヴァス上の描写であり、本物の骨の展示ではない。絵具で表された表面と骨の硬さの連想を分けて見る。

文脈・解釈

Context & Interpretation

文脈

Context
メトロポリタン美術館所蔵の1931年作で、作者が描いた動物の骨を主題とする作品の一つである。
題名の三色はアメリカを連想させるが、背景に旗そのものを忠実に再現した絵として扱う必要はない。

解釈上の論点

Interpretive Issues
骨を必ず死の象徴と決めると、硬い構造や乾いた表面を観察する側面が見えにくくなる。
国を連想させる色と自然物の組合せから複数の読みが生じるため、色の慣習的な意味と個別の形の働きを分ける。

受験上の着眼点

Exam Points
頭蓋骨を中央に置くことが標本の記録と象徴的な提示の両方を感じさせる理由を考える。
背景の色帯と骨の陰影を比較し、平面と立体の対照を説明する。
サルセド《アトラビラリオス》の物の提示と比べ、物が不在の身体を連想させる方法の違いを見る。