作品資料
ブラック・アイリス / Black Iris
ジョージア・オキーフ / Georgia O'Keeffe
1926 · 油彩
作品画像
このサイトでは作品画像を直接掲載していません
著作権と画像利用条件に配慮し、公式・所蔵館などの確認先をご案内します。
メトロポリタン美術館:ブラック・アイリス ↗
概要
Overview
一輪の花を大きく拡大し、花弁と暗い中心が画面を占めるように描いた作品で、日常的な花を見る距離を変えている。
花全体を小さく収めるのでなく、曲線や明暗の移行へ注意を向け、植物の描写と抽象的な形の経験を近付ける。
造形分析
Formal Analysis
構図
Composition
暗い中心と周囲へ広がる明るい花弁が視線を内外へ往復させ、花の輪郭が画面の縁と接することで近さを強める。
空間
Space
背景の場所の情報が少なく、花の内側の重なりが空間の主な手掛かりとなり、小さな隙間が深い空間のように感じられる。
色彩
Color
中心の濃い色から白や淡い色の花弁へ移る明暗が、色の境界を柔らかく保ちながら奥行きをつくる。
形態
Form
花弁の波打つ曲面を滑らかな移行で示し、輪郭を細線で説明するよりも、面の折れと重なりを重視する。
マチエール
Material
油彩・カンヴァスに描かれた約九十センチ高の作品で、花の実際の大きさと絵の大きさの差が鑑賞の条件となる。
文脈・解釈
Context & Interpretation
文脈
Context
メトロポリタン美術館所蔵の1926年作で、旧称ブラック・アイリスIIIに対応する。現在の館名表記では番号を付けない。
花を主題とする絵画でありながら、拡大と切り取りによって、庭や花瓶のある情景を説明する形式から離れている。
解釈上の論点
Interpretive Issues
花の形に身体の連想を持つことと、作者がその意味だけを意図したと断定することを分ける必要がある。
拡大を単なる装飾的な誇張と考える前に、普段は見過ごす内側の形や色へ注意を向ける働きを検討する。
受験上の着眼点
Exam Points
花の大きさを知っていることが、画面を占める形の迫力にどう関わるかを考える。
暗い中心と明るい花弁の関係から、色の移行が空間をつくる仕組みを説明する。
《モナ・リザ》の柔らかな明暗と比較し、人物と花の異なる対象を量として伝える方法を見る。
関連
Related
関連概念
Related Concepts
関連作品
Related Works
関連作家
Related Artists