作品資料

エマオの晩餐 / The Supper at Emmaus

カラヴァッジョ / Michelangelo Merisi da Caravaggio
1601年 · 油彩
作品画像
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ロンドン・ナショナル・ギャラリー作品記録 ↗

概要

Overview
食卓のキリストを弟子たちが認める瞬間を、椅子から立ち上がりかける動作と左右へ広げた腕で示した作品である。
白い食卓布と暗い壁の対比に、手前へ張り出す果物籠を加えることで、静物も出来事への入口になっている。

造形分析

Formal Analysis

構図

Composition
キリストを中心に人物が集まる一方、弟子の腕が横へ伸び、中心への集中と外向きの動きを同時に作る。

空間

Space
手前の肘と果物籠は卓の端に近づき、奥行きの短縮と重なりによって鑑賞者側の空間を意識させる。

色彩

Color
白い卓布と肌が暗い背景から明瞭に浮き上がり、赤や緑の衣服は人物を区別するまとまりとして働く。

形態

Form
細かく描かれた食物に対し、人物の大きな身振りが急な反応を示し、静止と運動の差を強めている。

マチエール

Material
キャンバスの油彩は、果物の皮、布、肌の異なる反射を描き分け、同じ光のもとに物を結び付けている。

文脈・解釈

Context & Interpretation

文脈

Context
本レコードはロンドン所蔵の一六〇一年作を扱い、同主題で後に描かれたミラノの作品とは区別する。
復活したキリストを食事中に認める聖書の場面であり、最後の晩餐と同じ出来事を描いたものではない。

解釈上の論点

Interpretive Issues
日常的な食物が宗教的な意味を担う可能性はあるが、各品物へ単一の象徴を機械的に割り当てる必要はない。
驚く弟子と比較的静かな給仕役の差を、信仰の有無だけでなく動きと照明の対照として検討できる。

受験上の着眼点

Exam Points
明るい面を三か所選び、注目が人物と食卓を往復する道筋を具体的に記述する。
手前へ向かう肘、手、果物籠を挙げ、短縮法が生む接近感を説明する。
レオナルドの横長の晩餐場面と比較し、中心人物を囲む人数と距離の違いを考える。