作品資料

キリストの埋葬 / Deposition

カラヴァッジョ / Michelangelo Merisi da Caravaggio
1600–1604年頃 · 油彩
作品画像
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ヴァチカン美術館作品記録 ↗

概要

Overview
キリストの身体を支える人々と、その背後で悲しみを示す女性たちを、暗い背景の前に重ねた祭壇画である。
高く上げられた腕から横たわる身体、手前の石へと連なる下降方向が、喪失を支える重さとして見せる。

造形分析

Formal Analysis

構図

Composition
右上の腕から左下の身体へ人物の高さが段階的に下がり、石の突出した角がその流れを手前で止める。

空間

Space
背後の場所を暗く抑えたため、人物の重なりと石の角が奥行きの主要な手掛かりになっている。

色彩

Color
白い布と明るい肌が黒い背景に接し、赤い衣服が暗部のなかで人物間のつながりを補強する。

形態

Form
垂れた腕と身体を抱える手の関係から、自力で動く身体と支えられる身体の違いが読み取れる。

マチエール

Material
油彩による滑らかな肌と硬く見える石の描き分けが、身体の脆さと支持面の強さを対照させる。

文脈・解釈

Context & Interpretation

文脈

Context
ローマのサンタ・マリア・イン・ヴァリチェッラ聖堂の礼拝堂のために制作され、現在はヴァチカン美術館に属する。
題名では埋葬や降架と呼ばれるが、画面には墓穴へ入れる行為より、石の上へ身体を下ろす局面が強く表れている。

解釈上の論点

Interpretive Issues
人物の感情を表情だけで決めず、身体を支える手と空へ伸びる手の役割の違いから読める。
死者を近くに示す構図を単なる劇的効果とみなすか、祭壇前での礼拝者との関係として考えるかを区別できる。

受験上の着眼点

Exam Points
上向きの腕と下向きの身体を対にして、画面内に複数の力の方向があることを説明する。
人物の足元の石が、奥行きと鑑賞者への接近感を作る役割を整理する。
ベーコンの磔刑主題の三連画と比較し、苦痛を身体の支持関係で示す方法と変形で示す方法を考える。