作品資料

キャンベルのスープ缶 / Campbell's Soup Cans

アンディ・ウォーホル / Andy Warhol
1962 · ミクストメディア
作品画像
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概要

Overview
スープ缶を一枚に一つずつ描いた三十二枚のカンヴァスからなり、似た商品像の反復を一つの作品にした絵画である。
同じ形や配色を保ちながらラベルの種類が異なり、規格化された商品と選択肢の多さを併せて意識させる。

造形分析

Formal Analysis

構図

Composition
各画面に正面向きの缶を置く構成を反復し、個々の絵の構図と複数画面を並べた全体の構成が重なる。

空間

Space
缶には物体としての輪郭があるが、背景の説明は抑えられ、食卓や店内の場面から商品像が切り離されている。

色彩

Color
赤と白を軸とする共通の配色が全体の統一を作り、細かなラベルの違いを比較する土台となっている。

形態

Form
円筒形の缶を似た大きさで描くことで、外形の反復と文字や種類の差が別の水準として読み取れる。

マチエール

Material
カンヴァスにアクリル絵具と金属色のエナメルを用いた作品で、全画面をシルクスクリーンで刷った作品ではない。

文脈・解釈

Context & Interpretation

文脈

Context
一九六二年の三十二画面を一作品として扱い、後年に制作された同主題の版画や別のスープ缶作品とは区別する。
商品広告に似た像を美術の場へ置くことで、日常の識別のための絵と鑑賞される絵との関係を検討できる。

解釈上の論点

Interpretive Issues
大量生産の商品を描くことと、絵画が完全に自動生産されることを区別し、手描きの工程が残る点に注目する。
ブランドへの賛美か批判かを一つに決めず、反復された像を比較し続ける鑑賞の仕組みから考えることもできる。

受験上の着眼点

Exam Points
三十二枚という構成を把握し、各缶の共通性とラベルの差異が同時に示されることを説明する。
複製文化を主題にすることと印刷技法の使用を分け、実際の材料と制作方法を取り違えない。
草間の反復する突起と比較し、既知の商品像を繰り返す場合と新しい立体単位を増やす場合を考える。